読書録:小泉悠(2026)『現代戦争論』筑摩書房
小泉悠先生の『現代戦争論』を読んだ。『ウクライナ戦争』(2023)につづいて、ロシアによるウクライナ侵略を題材にしている。
私が小泉先生を知ったのは、大学時代のこと。サークル活動で企画した講演会に登壇して頂いたことがきっかけだった。当時は、このような大戦争が起こるなど、想像もしていなかった。
隣国に戦車や戦闘機で攻め込む、街を空襲し破壊する、占領して虐殺を行うといった情景は、過去のものであり、不完全ながらも、国家間の戦争を抑止する国際秩序が形成されたのだと思っていた。
が、そうした国際秩序は、わずか四半世紀で破壊された。軍事・安全保障の専門家である小泉先生の本を読むと、戦争によって、たくさんの人の死がもたらされているという現実に直面する。
しかし、思えば、大学当時はクリミア侵攻(本書では「第一次ロシア・ウクライナ戦争」と表記)の直後であったし、イラク戦争など、私が生まれてからも、大国による他国への軍事力行使が、皆無だったわけではない。このウクライナ侵略は、遠く日本に住む私でさえ「戦争」を感じるほどの激しい烈度で行われている、ということなのだろう。
