くらやみ祭と東京ダービーに行ってきた

この5月は、府中市に引っ越してきて初めてくらやみ祭を見学し、FC東京 VS 東京ヴェルディの東京ダービーを観戦した。記憶が薄まらないうちに、感想を記録しておく。

まず、くらやみ祭。4日の山車行列と、5日の神輿渡御を見にいった。けやき並木が交通規制されているので、車道を堂々と歩いて見物。それだけいえば、週末などはよくイベントが開催されているので、珍しいことではない。が、人の多さと賑わいが段違いだ。セブンイレブンまでもが店前に屋台を出していて驚いた。それから、中高生と思われる若年層がとにかく多い。友達数人で参加している様子。微笑ましい。

一方で、これだけ立派なお祭りに、連れ立って参加した、という記憶とともに育っていけることが、うらやましくもある。私は板橋区で育った。23区の端っこの、つまらない住宅街のため、このような祭りの場は一切経験していない。学校以外に、地域コミュニティと関わる場がなかったため、平日の日中、教室でどのような扱いを受けたかが、出身地に対する印象のすべてだ。もっとも、彼ら彼女らの、一緒にくらやみ祭りに行こう、という約束だって、学校由来のつながりから為されたものだろう。学校でのけ者にされていたり、登校できない人だって、きっといるはずで、そういう場合は、誰かと約束するのだって難しい。わたしが目にしたのは、一部の幸運な事例に過ぎない。ただ、祭りのありがたさは、地域の全員に開かれていると思う。なぜなら、誰と約束せずとも、祭りの場に行きさえすれば、老若男女とかかわることが出来るからだ。山車や神輿はそれぞれの町を単位に動くので、帰属意識を覚えやすい。ふだん属している組織や地位は関係なく、ただ住んでいるだけで仲間だと認められる、貴重な機会だろう。祭りで久々に外に出て、つながりを感じられた。という若者が一人でもいることを願いながら、私自身は早々に退散した。

そういう私にとり、FC東京の応援は、こういう「祭り的」な経験、身分を問わない一体感を、今更ながらわが身に取り入れようという、悪あがきである。先の通り、正直なところ、板橋区出身であることに、そこまでの誇りは無い。が、地域密着がJリーグの理念である。であれば、自身に最も縁の深い地域のクラブを応援するのが筋だろう。私の場合、東京都が出身かつ在住であるから、FC東京ということになる。ということで、「別に出身地が好きでもないし誇りもないが、自身の精神衛生を考慮して、Jクラブを応援する経験を持ちたい」という、ひねくれた自己都合で、東京ダービーに行った。

百年構想リーグが始まって以来、F・マリノス戦、町田戦、千葉戦を観戦したが、今回が一番の盛り上がりだった。ウルトラスが指定席にも陣取り、音頭を取ってくれたので、チャントもみんなで熱唱できた。指定席は静かなことが多いので、うれしい。今後はひとりでも声出していこう。英語は苦手だが、” You'll Never Walk Alone” も頑張る。そして、劇的な逆転勝利。親子連れも、おじさんも、おばさんも、お兄さんもお姉さんも、みんなで喜びを共有することが出来、うれしかった。

・・・そういえば、板橋区出身のプライドが一つだけある。ここが埼玉でないということ。

埼玉の首都などと揶揄される池袋には思い出がたくさんあるが、あくまで東京である。ということで、埼玉には負けてほしくない。次の浦和戦の必勝を願って。